F&Aレポート

ワンダフル!な技術

 先日、昼間に繁華街を歩いていると道を尋ねられました。尋ねてきたのは、日本語の通じない外国の二人組の観光客でした。咄嗟に「ウワッ」と、身構えてしまいましたが、彼らはスマホの中に素晴らしい翻訳機を持っていました。

 彼らが英語で尋ねると、スマホの画面に即座に日本語で示されます。それを見て、私が日本語で答えると、たちまち英語の表記になります。

 「おぉ、なんてワンダフル!!」と、こちらも、あちらも笑顔になりました。まさしく文明の力。情報として知ってはいたものの、実際に体験するとあまりの手軽さ、賢さに感動するものです。これなら言葉の問題を心配せず、世界中どこでも行けるじゃない!と、嬉しくなりました。

 その後、ある会合ではChat GPTの体験談がしきりに話題になりました。ご存知の通りChat GPとは、与えられたデータから新たな画像、文章、音声などのデータを作り出すことのできるAI技術で「生成AI」と呼ばれるものです。

 使い方はとても簡単で、ユーザーはChat GPTのサイトで質問したいことをテキストで入力すると、それに対する回答を数秒程度で返してくれます。しかも、質問に対して人が話すような言葉で回答してくれます。

 たとえば、海外の文献の要点を日本語で500字以内でまとめるとか、その文字を「音読」してくれるとか。また、「イタリアの祭りで酒を飲む日本人の男女の画像」なんて入力すれば、即座にイメージ画像は完成するわけです。それはまるで、コンシェルジュか、セクレタリーか、執事かと盛り上がりました。

 まるで、ドラえもんのポケットから出てくる秘密の道具が、どんどん実現しているようです。のび太くんは時々使い方を誤ってとんでもないことになっていましたが、私たちはこの技術を活用して、皆が幸せで豊かな世界を実現させたいものです。