F&Aレポート

目は心の鏡

目は心の鏡

 前回のレポートでマスクについて書きましたが、日本では大正時代からマスク着用が呼びかけられていたという記録があります。

 スペイン風邪が世界的に流行したのは今から約100年前。3年間にわたり3回のパンデミックを起こしたと言われています。全世界の死者数は2千~5千万人。日本でも患者数は全人口の半数近い2380万人、死者数は38万人強。この頃から日本にマスクというモノや言葉が広く定着したそうです。当時のポスターには「マスクとうがひ(うがい)」「マスクせぬは、命知らず」などのコピーとともに、着物姿にマスクを着用している老若男女が描かれています。今、日本人が違和感なくマスクを着用できるのは、こんな歴史や文化が根付いているからこその賜物といえるかもしれません。

 さて、前置きが長くなりましたが、新型コロナウイルスが流行し始めて売れなくなったものの第1位が口紅だそうです。これは、多くの女性が納得できるところでしょう。新しい口紅を買うどころか、マスク着用で口紅をつけなくなったという声も聞きます。その分、今のメイクの主流は眉毛とアイメイクと言われます。自然な感じの太眉に、長いまつ毛。いずれも目の存在感を際立たせます。

 マスクで顔が隠れる分、目が印象をつくるのです。目は心の状態がそのまま表れるところなので「心の鏡」と言われます。疲れた心は、疲れた目になって表れます。疲れた目は、全体をやつれた印象にしてしまいます。

 マスクを付けるときに目の表情もリセットしてみてはいかがでしょう。目のチェックは、心のチェックにもなります。まさに「目は心の鏡」なのです。