F&Aレポート

神秘の数「8」「八」

神秘の数「8」「八」

 8月にちなんで、「8」の数字について考えてみたいと思います。「8」は、その文字を横にすると「∞」無限の記号になります。メビウスの輪(メビウスの帯)ともいえます。

 メビウスの輪は、平たいテープを1回ねじって両端を張り合わせたときに、表裏の区別のつかなくなります。このテープ上に線を引いてみると、いつのまにか裏側に線が引かれ、またもとの位置に戻っています。つまり、どちらが表か裏かわからなくなります。これは1858年、ドイツの数学者であるアウグスト・フェルディナント・メビウスによって発見されたそうです。

 こうみると不思議な形にみえる「8」ですが、『日本人の数のしきたり』(飯倉晴武 編著)には、「八」について以下のような解説がありました。

 古事記の中に「八尾万(やおよろず)の神」「八岐大蛇(やまたのおろち)」「大八洲(おおやしま)」など、「八」にまつわる言葉をたくさん見つけることができるように、「八」は日本古来の聖数といえます。漢数字の「八」は末広がりの字体で、将来に渡って運勢が開けていくといわれるのも、「八」が縁起のよい数字だからです。また、「八」は多数を意味する言葉としても使われます。「八百屋」が代表的な例で、「大江戸八百八町」や「大阪八百八橋」は、八百八の町や橋があるというわけではなく、たくさんの町や橋があるということです。

 また「八幡様」は全国に四万社以上あるといわれています。日本で最もポピュラーな神社の一つです。八幡様の「八幡」とは「やはた」とも読み、数多くの旗を意味します。つまり何人もの神様をお祀りしてしている神社なのです。この八幡様の本家は大分県の宇佐八幡宮で、そこから京都の石清水八幡宮、鎌倉の鶴岡八幡宮へと伝わり全国へ広がっていったといわれています。また、鎌倉幕府を開いた源頼朝の先祖、源義家が八幡太郎義家を名乗り、鶴岡八幡宮が源氏の氏神となったことから武家との結びつきが強く、武家の守護神、戦傷の神様としても尊崇を集めてきました。その一方で地方に広まっていくにつれ家内安全、安産祈願、商売繁盛、学業成就とあらゆるお願い事を聞き入れてくれる神様になっていき、庶民に親しまれる神様となっていったようです。
「8」「八」の霊力にあやかって、2018年8月が平和で健やかでありますように!!