F&Aレポート

酒席のマナー:「乾杯」と「お酌」について

酒席のマナー:「乾杯」と「お酌」について

 歓送迎会や花見のシーズン、レストランや居酒屋では「かんぱーい」という元気な声をよく聞きます。楽しい会なら、グラスをカチーン!と合わせることで、ますます盛り上がるということもあるのかもしれません。

 しかし、乾杯のときにグラスを合わせるのは、正式のマナーでは絶対やってはいけないことです。正しくは、グラスを目の高さまで上げて、周りの人と目線だけ合わせます。

 特にシャンパングラスやワイングラスなどは、ガラスが薄く、傷がついたり、ひびが入ったり、割れることもあります。

 ただ、周囲がカチン!とやっているのに、一人だけマナーを重視するあまりに、浮いてしまうのも問題です。その際は、雰囲気を壊さない程度にグラスを合わせましょう。その時には、自分のグラスを相手よりも少し下げて乾杯すると、謙虚な印象になります。

 また、酒席では周囲の人のグラスにも気を配りましょう。グラスが空いている人がいれば、注文を促すとか、お酌をするなどです。その際、ラベルを上にして両手で持ちます。さらに、お酌をする際には、グラスの口に注ぎ口はつけません。これも、グラスに傷がつかないようにするためと、グラスを倒したりすることがないようにするためです。

 きちんとしたレストランなら、ワインはお店の人に注いでもらいます。また女性から男性には注ぎません。ワインを注いでもらう場合は、ついグラスを持ちたくなりますが。これもNGです。グラスはテーブルに置いたままにして注いでもらうのが、正式なマナーです。注いでもらったら、「ありがとう」「ありがとうございます」の言葉をかけましょう。

 いずれにしても、つい気を抜いてしまいやすい酒席です。「無礼講」とはいえ、仕事の延長と考え、粗相のないようにしたいものです。

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