お金の渡し方いろいろ
飲食店やタクシーで支払いをするとき、その支払い方には人柄が表れるといわれます。ぞんざいな態度で支払う人、お札の向きを揃えて出す人、小銭を探すのに時間がかかる人など、色々なタイプがいます。一概には言えませんが、どういうシーンであれ支払いはスマートに済ませたいもの。そして更に、「ありがとう」「ごちそうさまでした」などの挨拶があると、なお感じがいいものです。
ある女性タレントは「会計の時の背中がかっこいい人が好き。キャッシャーで背中を丸めてしょぼしょぼした感じの人は嫌だ」と言っていました。なんとなくわかるような気がします。
では、月謝や会費、心付けなどを手渡すときはどうでしょうか。たとえば習い事の月謝を先生にお渡しする際、現金のままで渡すのは失礼です。お釣りのないように封筒に入れて、両手で胸の位置で持ち「今月もありがとうございます」「よろしくお願いします」などの言葉とともに渡すのがベターです。
講習会など受付で受講費を支払う際も、金額があらかじめわかっているものは、釣り銭の要らないように準備してさっと支払うのがマナーです。たいてい受付では、釣り銭の準備をしていますが、だからといって全員が釣り銭を要求したら受付作業はスムーズに流れません。そこは気を働かせて、事前に準備して持参するのが教養と良識のある人といっても過言ではないでしょう。
では、御礼などのお金を渡すときはどうでしょうか。これも、封筒に入れて胸の位置で持ち感謝の意とともに渡します。ただし、旅館などでチップとしてぽち袋に入れた心付けを渡す場合(畳に座って渡す場合)、低い位置でそっと渡すのが良いでしょう。これ見よがしにチップを渡すと、なぜか受け取りづらくなるものです。
いずれにしても、相手の立場に立って金銭の授受ができる人は「大人」といえるのではないでしょうか。