今⽉の税務(主なものだけ掲載しています)
- 個⼈住⺠税の特別徴収税額の通知
- 3⽉決算法⼈の法⼈税・消費税等の確定申告(期限:6/1)
- 9⽉決算法⼈の法⼈税・消費税等の中間申告(期限:6/1)
賃上げ税制について
賃上げが⾏われた場合、法⼈税を減税する賃上げ税制ですが、令和8年4⽉1⽇から開始する事業年度について、⼤企業向けの措置は廃⽌されます。中⼩企業向けの措置も⾒直しが⾏われ、教育訓練費にかかる上乗せ措置は廃⽌されます。
「⾵薫る5⽉」となりました。この意味は、新緑の季節、若葉のさわやかな⾹りを感じる初夏の⾵というということで、俳句の上では夏の季語だそうです。つまり、もう夏です。暑くなっても当たり前の季節となりました。
今⽉は税⾦の話題を取り上げます。
「企業グループ間の取引に係る書類保存の特例」
親⼦会社、兄弟会社のような間でシステムやノウハウを共有することがあります。少し具体的に⾔えば、経理や総務事務、HPなどの運営を含む広告宣伝業務などを親会社が負担し、関連会社で共有しているというケースです。また、親会社の持つ建物に⼦会社が⼊るといった不動産賃貸もあります。このような場合、⼦会社が⼀定⾦額を親会社に対して⽀払っているのが⼀般的ですが、今後「対価の額を計算するために必要な事項」が記載された書類の保存が求められることになりました。この書類を現時点で想像すると、まず契約書や請求書、次に計算根拠を明らかにする書類も含まれる可能性があります。つまり、関連会社なので「⼤体こんなモノ」と恣意的に数字を決めているケースがあり、どちらかの会社に根拠なく利益移転しているケースが問題になるので、計算根拠をハッキリさせることが求められます。
この制度には2つの側⾯があります。
1つは、対価の額について⼀定レベルの計算根拠を出しておく必要があるということです。具体的には、本体にかかるコストに適正な利益を乗せて売上割合などで按分するようなことが考えられます。また、対価の額を変更する場合には、その根拠が必要になります。利益が出ているから増額する(逆の場合は減額する)というのは適正な根拠とは⾔えないと指摘される可能性があります。
2つ⽬は、契約書などの書類を作成し、保存する必要があります。これは領収書・請求書と同じく、保存されていない場合は⻘⾊申告取消事由の⼀つとなります。役員個⼈との間で⾏われている取引も該当するかどうかなどの疑問もありますが、現時点では不明です。今後、政省令や通達、解説などが公開されますので、その情報を⾒ながら対応を検討する必要があります。
なお、この制度は、本年4⽉1⽇以降⾏う取引が対象となっており、すでに取扱が始まっています。まずは⾃社の中でそのような取引があるのか、あるのであれば⾦額の設定はどうなっているか、契約書は保存されているかなどといった点を事前に整理しておく必要があります。初夏の⾵を感じながら、さわやかに考えていきましょう。
