F&Aレポート

句読点のつけかた

句読点のつけかた

 文章を書く時に私たちが無意識のうちに使っている「、」や「。」。実はこのつけ方というのは、厳密に決まっているわけではないのです。書き手の文のリズムであったり、読む人にわかりやすくするために句読点をつかいます。

 概して、パソコンなどで文章を書いていると、手で紙に書く場合よりも、句読点が多くなりやすいと言われています。パソコンの場合は、手書きと違って、「キー入力→変換→確定」という手順を踏みながら文章を作成します。

 多くの人は、この「変換」作業を文節の切れ目で行います。この切れ目で、つい読点を打ってしまいがちなのです。

 また、カナが続くとわかりづらいので、あえて読点を打つ場合もあります。

「そのときのみんなのあせりは言葉にはできません」というような文章だと、パッと見た時にやはり読みづらく、意味もわかりづらくなります。

 そこで、「そのときの、みんなの焦りは言葉にはできません」というように読点を投入しながら、「焦り」を漢字にすると意味が伝わりやすくなります。

 さらに、朗読をする際には、句読点は度外視して読んだ方がよりよく伝わります。前述の通り、句読点は「書き手が読み手に伝わるように打ったもの」または、「書き手のリズムで打ったもの」です。「目で読んでわかりやすく伝える」句読点と、「耳で聴いてわかりやすく伝える」ための「間」は違うのです。句読点に忠実に読むと、かえって聞き手にはわかりづらくなることもあります。書くときも、読むときも句読点には要注意です。