年頭挨拶はタイムリーな話題を添えて明るいスタートを
“らしさ”のある挨拶が聞き手の心を動かす
年末年始の休暇中、新年互礼会挨拶や、組織や団体の年頭挨拶の準備をするという人のために、ポイントと準備の仕方をレポートしたい。「一年の計は元旦にあり」と言われる通り、年頭挨拶が決まれば、より良いスタートが期待できそうだ。挨拶をスッキリと力強く伝えるのは、才能ではなく準備と努力である。
1.そもそも、正月の挨拶とは
本来、日本の正月行事は、公家や武家の社会と密接な関係にあった。朝廷では天皇が四方拝を行い、国民の一年の安寧を願い、武家社会では元日を年賀(慶び)の日と定めて、家臣に忠誠を誓わせた。この年賀のしきたりが一般に伝わり、上司や知人を訪ねる年始回りとなったといわれている。また、武家だけでなく、江戸の商家でも正月にひいきの客筋に正月の挨拶の書状を送る風習があった。この書状による新年の挨拶や、年賀の誓いが年賀状になったというわけである。(飯倉晴武「日本人の礼儀作法のしきたり」)
いずれにせよ、年頭の挨拶は日本人の仕事始めの原点ともいえる風習なのだ。
2.年賀挨拶の組み立て