駅チカのホテル、ビュッフェ(バイキング)スタイルの人気レストランに行く機会がありました。12時に予約を入れて少し早く到着すると、入り口にはおよそ10メートル以上の長蛇の列。最後尾に並んで、前の人に聞いてみると、みんな『12時予約』の人らしいのです。並んで待つこと十数分、席を案内されたものの、今度は一斉に皆がセンターテーブルに飲み物や料理を取りに行くので、かなりの賑わいというのか、押し合いへし合いの混雑ぶりでした。
好きなものを好きなだけ取り、歓談を楽しむビュッフェですが、こんな場だからこそ、一人ひとりの立ち居振る舞いは、案外目立つものだということをあらためて感じました。
ホール内を行き来する姿、皿に盛り付けるときの配慮、また、料理の盛り付け方や食べ方など、入店から会計までほぼ座ったままで過ごす店と違って、動きが多い分、目につくのです。多分自分で思っている以上に『見られている』ことを意識した方が良いのでしょう。何かと、我先にと動き回る姿は美しいものではありません。
言うまでもなく、ビュッフェは『食べる分だけ』を自分の皿に盛りつけます。『同じテーブルの人の分もついでに盛りつけました』と、山盛りにするのはNGです。
また、料理が盛りつけてあるセンターテーブルでは、大声でしゃべらない(唾液が飛んでしまいます)。洋服の袖口が料理につかないように配慮する。あとの人のことを考えて、料理を取ることと、トング・箸・調味料などを戻すこと。
席に着いて、おしゃべりするときは、声のトーンを落とす。食事を終えて席を立ったあとに、皿もテーブルもすっきりしていること。
たとえ、全てに反していたとしても誰からも注意を受けることはないと思いますが、だからこそ、『品性が問われる』恐ろしいステージでもあるのです。
ビュッフェは、少しだけゆったり構えて、自他共に楽しく過ごしたいものですね。