F&Aレポート

水引にみる色とりどりの和名。ああ、ニッポン、、、

水引にみる色とりどりの和名。ああ、ニッポン、、、

 知人に、水引を使ったアクセサリーを手作りしてネット販売している女性がいます。

ピアスやネックレスはもとより、今流行のかんざしタイプの髪かざりや、バレッタなどもあり、洋服にも和服にも合うということで、若い人からシニア世代だけでなく外国からも注文が入るようです。

 水引といえば紅白の蝶結びがついた、のし袋などが思い浮かびますが、彼女がつくる水引アクセサリーは、微妙な色合いのグラデーションがあります。気になって、水引は一体何色ぐらいあるのか尋ねたところ、「100色以上ある」との答えが返ってきました。

 この水引もネットで注文するのだそうですが、色の呼び名は和名です。和名は名前を聞いただけで世界観が広がります。たとえば、次の色はイメージできますか?

●緋色(ひいろ)茜染めのわずかに黄みを帯びた鮮やかな赤をさす色名。火に通じる火色とも書きます。英語のスカーレットに当たります。
● 鴇色(ときいろ)トキは江戸時代までは日本各地でよく見られる鳥でした。鴇色は鴇の羽の色に似た淡いピンクです。女性の和服によく用いられる色でした。
● 茄子紺(なすこん)ナスの実の色のような暗い紫です。
● 青竹色(あおたけいろ)若い竹の色で、くすんだ青みの緑です。
● 杜若色(かきつばたいろ)杜若の花の色のような紫。赤みの強い紫です。江戸時代に流行した紫色です。ちなみに、明治時代に流行したのは菫色(すみれいろ)。杜若色よりも青みの強い紫色です。
● 玉虫色(たまむしいろ)タマムシの羽は、光によって緑色にも紫色にも見えるので「玉虫色の表現」ということばがあります。平安時代には、玉虫の羽のような緑色(夏虫色)を指したのではないかと言われています。

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