F&Aレポート

F&Aレポート 2021年8月30日号     Presented by Aquarius Intelligence Institute Inc.

信頼関係を築く質問スキル 「課題解決型アプローチ」

 「質問は問題点を明確にし『気づき』を促す」と言われます。上位者が「ああしなさい、こうしなさい」と指示命令をするのではなく、本人が自ら「気づき」「納得」することで真の課題解決が可能になるという意味です。

 主体的で豊かなキャリア(ライフ&ワーク)を支援するキャリアコンサルティングでは、「質問」の重要性が問われますが、上司と部下、親と子など、すべての人間関係に応用できるコミュニケーションがこの「質問スキル」です。

 たとえば、こんな質問をしていませんか。

  1. なんとなく質問する(意図がない)
  2. 尋問のように次々と質問をする(相手は責められているように感じられることも)
  3. 相手のことを十分に理解しないで、問題解決策を決めてそれに合う質問をする
  4. すべてを事細かに質問する(相手が納得するよりも、自分が納得したい)
  5. 質問があいまいでわかりにくい
  6. 相手が答えている途中で口を挟む(最後まで聞かずに結論づけをする)
  7. 質問している途中で自分の話にすり替えている
  8. 相手が答えを考えている間の、沈黙の時間を待てない
「課題題解決型アプローチ」は、次のような特徴があるので参考にしてみてください。
  1. 相手は課題解決のリソースを持っているので、それを引き出すという考えをもつ
  2. 過去の出来事、問題よりも、現在から未来の希望や目標設定から取り組む
  3. 問題をパーソナリティのせいにせず、目標実現を妨げている事実を問題視する
  4. スケーリング・クエッション(事柄を数値に置き換えて表現してもらう。)「ゴールが100点とすると、現状は何点ですか?」
  5. 実践可能な試行行動を支援する