F&Aレポート
F&Aレポート 2012年11月20日号 Presented by Aquarius Intelligence Institute Inc.
「マナーの心・技・体」中学生のマナー 1
先日、ある公立中学校に招かれ中学生たちにマナー講座をしました。マナーとは堅苦しいものと捉えられがちですが、実は、「自分たちが夢を叶えて幸せに暮らしていくためには必須のもの」で、しかも「大人になって急に身に付くものではない」ことを学んでもらいました。その講座での講演録の一部をご紹介します。
マナーの実践は「心・技・体」
スポーツの世界ではよく「心技体」という言葉が使われます。これは強くなるためには、まず心(精神力)を高め、技を磨き、体を鍛えるということですが、マナーを実践するのも「心技体」なのです。
マナーは、心で感じたことを、行動で実践することです。たとえば、乗り物に乗って、お年寄りが立っていたら席を譲る。これは、当たり前のことですが、なかなかできません。なぜでしょうか?
心の中で「席を譲る方がいいかな?」と思っても、譲るタイミングや、声のかけ方などを考えてしまって躊躇することがあります。また、躊躇している間に面倒になって、結果的に席を譲らず寝たふりをして済ませてしまうこともあります。
このとき、心で気づいたことを、行動(体)で示すには、声をかけるなどの、ちょっとした技が必要です。そしてなによりも、勇気が必要です。このように、マナーを実践するのは「心技体」どれもが必要で、どれも磨いていかなければならないものなのです。これは、二十歳になって大人になったからといって、急に明日からできることではありません。子どものころから、相手を思いやる気持ちを育んでいって、そのノウハウを身につけていくものなのです。
人間は、どんな優秀な人であっても一人で生きていくことはできません。中学を卒業して、高校に行って社会人になっても、結婚してお嫁さんになっても、必ず人を関わり合いながら生きています。だから、人との関係を上手く作れる能力がないと、周囲の人と衝突してしまって、結局は自分が寂しい思いをしたり、悩んだりして心の病気になる人もいます。
マナーには、挨拶や言葉遣い、身だしなみや乗り物の乗り方、食事の作法やメールのやりとりなど、いろんなものがありますが、これはすべて、「相手を不快にさせない」「思いやり」の気持ちがベースになっています。そして、人との関係を上手く築いて、自分が楽しく幸せに過ごすための社会のルールなんです。
中学生には中学生の社会があります。今日からできるマナーの「心技体」を磨いてみましょう。
[Presented by Aquarius Intelligence Institute Inc.]