F&Aレポート

F&Aレポート 2018年1月20日号     Presented by Aquarius Intelligence Institute Inc.

企業経営にマインドフルネスを活用しよう

 マインド(=心)フルネス(=満たされている)は、企業業研修や書籍の出版など熱い視線が注がれています。メンタルヘルス対策に効果があるだけではなく、ビジネス上の能力開発としても有効だと言う研究結果もあります。グーグルなど米国の一流企業で採用され、日本でもブームに火がつきました。では、マインドフルネスとは、そもそもどのようなものなのでしょうか。また、どのような効果があるのでしょうか。(一社 日本産業カウンセラー協会誌 参考)

■マインドフルネス瞑想 呼吸を使った瞑想
呼吸を使った瞑想は継続することで、物事に動じないリラックスした心身をつくります。

  1. 呼吸数をカウント
    楽な姿勢で座り、瞑想の効果を実感するために、まず1分間の呼吸の数を数えます。(往復で1回)
  2. 目をつぶり呼吸を意識
    呼吸に意識を向けて、息を吐くときに「息を吐いて」、吸うときに「息を吸って」と心の中でつぶやきます。
  3. お腹に意識を向けて呼吸
    お腹に意識を向けながら、呼吸に合わせて、「膨らみ」「縮み」と心の中でつぶやきます。
  4. つぶやかずに意識を呼吸に
    心の中でつぶやかず意識を呼吸に向け自然に息をします。呼吸から意識が離れたら意識を呼吸に戻します。
  5. 呼吸数を実施前と比較
    1分間の呼吸数を数えて実施前の数値と比べてみましょう。予想以上の効果に驚くかも。
 誰でも簡単に行えるマインドフルネス瞑想の基本「呼吸を使った瞑想」に必要な時間は5〜10分です。ただし現在、メンタルが不調で病院にかかっている人などは、元気になってから試すようにしてください。

 まず、楽な姿勢で座ってください。イスに座って行ってもかまいません。

 最初に1分間の自然の呼吸数を数えます。マインドフルネスの効果は、体感するまでに6?7週間とやや時間がかかります。そのため成果の見えやすい呼吸の測定は継続の励みになります。

 呼吸に意識を向けて自然に呼吸をし、吐くときに「息を吐いて」、吸うときに「息を吸って」と心の中でつぶやきます。すると雑念がわいてきます。フッと気づくと、「吐いて」「吸って」とつぶやいていたのを忘れていることに気づくことでしょう。そのときに改めて、呼吸に意識を戻しつぶやきを再開します。

 雑念が出てくるのは悪いことではなく、当たり前のことです。そのことを評価したり、意識がぶれないように気張る必要はありません。重要なのは、意識が離れたことに気づき、そこから意識を呼吸に戻すことです。

 5〜10分を目安に瞑想を終わらせましょう(慣れてきたら20分)。静かに目を開け、落ち着いた気分を味わいましょう。慣れてきたら、「息を吸って」などつぶやかなくてもOKです。ちなみにこれを体験したAさんの呼吸数は、実施前は21回、実施後は17回でした。人によっては、10回前後まで減る人もいます。

 また呼吸の瞑想は眠くなるので、寝る前の儀式のようにして、ベッドに横になりながら実施する方法もあります。特に寝付きが悪い人にはお勧めの方法です。継続がカギとなるマインドフルネスを、自然に続けることができるからです。

 特別な用意は何もいりません。世界で注目しているマインドフルネス瞑想を、早速体験してみましょう。

 マインドフルネスは、いまここに意識を向け続け、あるがままの現実を感じることです。そのため、あらゆることがマインドフルネスの瞑想になります。食べることもそうじをすることも歩くことも瞑想になります。次回は「食べる瞑想」をご紹介します。