F&Aレポート

F&Aレポート 2017年12月10日号     Presented by Aquarius Intelligence Institute Inc.

日本語トレーニング はなす・きく・よむ(12)

 「叱咤激怒してください」←正しくは「叱咤激励してください」。「私には役不足ですが、どうかよろしくお願いします」←正しくは「私には力不足ですが」。

 いずれも聞いていて、「?」と気になる間違い表現です。次の慣用句の中に間違えているものがあります。下線部の言い方が正しいかどうかをチェックしてみましょう。

  1. 天地神明に誓って、嘘は申しません」
  2. 「あの人は今や、押しも、押されぬ○○会社の社長ですよ」
  3. 「仕事をおざなりにして、遊び歩くなんて!」
  4. 願わくは、この計画を認めていただきたい」
  5. 「彼は自分の意見をまかり通してしまうからすごいね」
  6. 貧すれば鈍する。貧しいと人は変わるよね」
  7. 以て銘ずべし、われわれの実力からすれば、よくやったよ」
  8. 「いくら泣きつかれても、無い袖はしぼれないよ」
  9. 刀折れ矢尽きた。もう戦えない」
  10. 「私が訪ねると、あの人は露骨に眉をしかめるんですよ」
  11. 「聞いているだけで、笑顔がこぼれるよ」
  12. 「私は課長に私淑(ししゅく)しています」
  13. 「その要求が社内で議論をかもした
  14. 出る杭は打たれる、出しゃばらない方がいいぞ」
  15. 「病状は薄紙をはぐように、快方に向かっている」
  16. 「たった一匹のねずみで、上や下への大騒ぎだ」
  17. 人生到るところに青山あり、大切なのは大望をもつことだよ」
<解答>
  1. ○「天地神明」=あらゆる神々。「天地天命」「天地天明」と間違える例が多い。
  2. ×「押しも、押されない」=「押さない」し「押されない」。争う余地がない。「ゆるぎない」という意味
  3. ×「おざなり」=当座をつくろうこと。ここは「なおざりにする」が正しい。いい加減にするという意味。
  4. ○「願わくは」=「願わくば」と間違える人が非常に多い。
  5. ×「まかり通す」=「まかり通す」という言い方はない。正しくは「まかり通る」
  6. ○「貧すれば鈍する」=貧乏になると、頭の働きが鈍くなり、性格までいやしくなるというもの。「貧すれば窮する」と間違えるひとが多い。
  7. ×「以て銘ずべし」=正しくは「以て瞑すべし」。それで満足すべきという意味。
  8. ×「無い袖はしぼれない」=「無い袖は振れぬ」。力を貸したいがどうにもできないという意味。
  9. ○「刀折れ矢尽きる」=「刀折れ力尽きる」と言い間違えるひとが多い。
  10. ×「眉をしかめる」=正しくは「眉をひそめる」か「顔をしかめる」
  11. ×「笑顔がこぼれる」=正しくは「笑みがこぼれる」
  12. ×「私淑(ししゅく)」=直接教えを受けた場合は「私淑」とは言わない。この場合は「心服している」というべき。
  13. ×「議論をかもした」=正しくは「物議をかもす」
  14. ○「出る杭は打たれる」=「出る釘は打たれる」と間違えないように。
  15. ○「薄紙をはぐように」=「薄皮をはぐように」と間違えるひとが多い。
  16. ×「上や下への大騒ぎ」=「上を下への大騒ぎ」
  17. ×「人生到るところに青山あり」=「人間(じんかん)到るところに青山(せいざん)あり」=人間は「ひと」ではなく「世間」のこと。「青山」は埋骨の地。どこへ行っても骨を埋める場所はある、故郷を離れて大望を遂げよという意味。
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