F&Aレポート

F&Aレポート 2017年10月20日号     Presented by Aquarius Intelligence Institute Inc.

ゆでたまごの食べ方マナー

 「ゆでたまごの食べ方に、マナーがあったなんて!」と、初めて知ったときには驚きました。日本ではふつう、机の角などにゆでたまごをコンコンとぶつけて、殻にひびを入れて、殻をくるりとむいていただきますが、欧米でこれをやると、少し野蛮な印象になるかもしれません。(以前、ヨーロッパに行ったとき、現地の友人から注意を受けたことがあります)。ヨーロッパでは、エッグスタンドに立てたままスプーンを使って、ゆでたまごを割り、黄身をすくうようにしていただきます。細かい手順は下記のとおりです。

  1. スプーンで、玉子の上部1/4ほどの所をコツコツと1まわり、たたきこわす。
  2. 上の部分をナイフかスプーンで切り取り、殻に沿ってスプーンで身をすくって食べる。切り取った部分の玉子もスプーンですくって食べる。(欧米には、ゆでたまご専用のカッターもあります)
  3. あらかじめ塩を器に出しておき、スプーンの背を白身で湿らせて、そこに塩をつけて身をすくって食べる。
  4. 食べ終えたあとに、殻は器の隅にまとめて置く。
 普通の日本人の感覚からすれば、かなり面倒な食べ方ですが、欧米のゆでたまごは半熟(白身もとろとろ)で、殻も日本のようにきれいにむけません。一説によると、日本のように、ゆであがった後に冷水につけて殻をむきやすくするという作り方はしないらしいのです。さらに、半熟の黄身をパンにつけて食べるのが好まれるので、スプーンですくう代わりに、パンを細長くちぎって、エッグスタンドに乗せたゆでたまごに突っ込んで黄身を直接つけて食べることもあります。

 まさに、お国違ば、習慣も違うわけですが、ゆでたまごはとても日常的な食べ物です。国際社会の昨今、海外の人と同席する食事もあるかもしれません。「ゆでたまごの食べ方」興味のある方は、一度お試しになってはいかがでしょうか。