F&Aレポート
F&Aレポート 2017年6月10日号 Presented by Aquarius Intelligence Institute Inc.
日本語トレーニング はなす・きく・よむ(6)
1、日本語特有のものの数え方:助数詞
ものによって数える言葉(助数詞)が違うのは日本語の特徴です。
次のものはどう数えるのでしょう。適当な助数詞を選択肢から選んでみましょう。
- 「一句、二句は俳句の数え方。和歌は一( )って数えます」
- 「全部で何( )、イスを準備すればいいのだろう」
- 「学校で五( )、うさぎを飼っています」
- 「うら庭が寂しいので、苗木を六( )ほど植えました」
- 「ボーナスで思い切ってスーツを二( )、新調したよ」
- 「あの牧場には牛が三十( )、いるらしい」
- 「トカゲが二( )、並んでる」
<回答>
(1)二 (2)ト (3)チ (4)ヌ (5)イ (6)ロ (7)ホ
★タンスは「棹」、イスなど脚ものは「脚」と数える
★うさぎは鳥と同じに「羽」と数える
★スーツは上下一組なので「組」、コートの場合は「着」と数える
★大柄の動物は「頭」、小柄のものは「匹」と数得る
そのほか、以下についても考えてみましょう。
- 折り箱
- 花
- ざるそば
- 掛軸
- 川
- 建物
- 包丁
- 笛
- いか
- 旗
- 家
- 箸
- たらこ
- 切身魚
- 鏡
- 写真
- 仏像
- ぶどう
- 豆腐
- 船
- 灯籠
- 折り箱=折(おり)
- 花=輪(りん)
- ざるそば=枚(まい)
- 掛軸=幅(ふく)
- 川=本(ほん)
- 建物=棟(とう)
- 包丁=丁(ちょう)
- 笛=管(かん)
- いか=杯(はい)
- 旗=棹(さお)
- 家=戸(こ)
- 箸=膳(ぜん)
- たらこ=腹(はら)
- 切身魚=切(きれ)
- 鏡=面(めん)
- 写真=葉(よう)
- 仏像=体(たい)
- ぶどう=房(ふさ)
- 豆腐=丁(ちょう)
- 船=艘(そう)
- 灯籠=基(き)
現代はなんでも「一個」や「一つ」で数えてしまうことが多いのですが、助数詞はそれだけで何を指しているのかが読み取れる日本の文化です。
鮨は一貫、海苔は10枚で一帖、羊羹は一棹など。ちなみに、細長く棒状に固めた和菓子は「棹物菓子」と言います。また、いかの助数詞は杯ですが、生きている場合は一匹、二匹、、、と数えます。これはタコも同様です。
酒は、徳利に入っていれば一杯ですが、相手の盃に酌んで飲むときは「一献」です。酒席で、「まあ、一杯どうぞ」でも問題はないのですが、正しくは「一献いかがですか」「一献どうぞ」「一献傾ける」などと言います。