F&Aレポート

F&Aレポート 2017年4月20日号     Presented by Aquarius Intelligence Institute Inc.

ある飲み会の会話

 入社して一ヶ月が過ぎるころ、歓迎会が開かれるところも少なくないでしょう。先日、ある企業の親入社員歓迎会で、以下のような会話がありました。

上司「営業はコミュニケーションだよ。地元ネタは仕込んでおいた方がいいよ。特にスポーツネタ。野球の話しなんかは得意先で、まず盛り上がるからね。スポーツニュースを見たり、注目の選手を調べたりしてね、、、」

新入社員「はい、わかりました」

上司「ところで、野球はどこのチームのファンなの?」

新入社員「私はどこのファンでもありません。ずっとサッカーをやってきたんで。野球は興味ないんです」

上司「あぁ、そう……」

 これは完全に会話の流れが分断されています。なぜ、このような展開になるのでしょうか。野球に興味がなくても、この会話の流れからみれば、「野球はよく知らないのですが、この機会に、野球に興味を持ってみてみようと思います」などと答えて欲しいところです。

 その後、この上司もしばらくは新入社員さんに気を遣って、色々話しかけてみましたが、まったく会話が盛り上がらないので、最終的にこの新入社員さんは飲み会の席で誰も近寄らず…だからといって、自分から同僚や先輩に近づいて話をするわけでもなく、一人で黙々と食べて続けて終わったそうです。ちなみに、大学卒業をした優秀で真面目な人で、決して悪気があるわけではないのだそうです。悪気がないのですから、直る見込みもなさそうだと上司も困っていました。

 今さらですが、コミュニケーションの語源は「分かち合い」「精神的な交流を含めた言葉や態度を分かち合う」ことです。言葉尻だけでなく、言葉の裏にある相手の心情や期待を汲み取りながらコミュニケーションを図りたいものです。



ウィズダムスクール松山分校