F&Aレポート
F&Aレポート 2016年7月10日号 Presented by Aquarius Intelligence Institute Inc.
知的日本語トレーニング7 〜感情表現 比喩、直喩を使って、わかりやすく伝える
比喩とは、状態や様子を物事にたとえて表現することをいいます。これにより、わかりやすく伝えたり、そのことを強調したりすることができます。中でも「直喩」は、「〜のような」「〜のごとく」「?みたいな」などの表現です。直喩が上手い人は、相手の脳に絵を描くように、イメージをさせることができます。話が伝わりにくい、単調な表現になりがちな人は「直喩」表現を参考のひとつにされてはいかがでしょうか。次の表現はどれほどの感情なのか、よく伝わってきます。
1.「喜」
- 魚が水に遇ったような喜び
- 野獣が山に放たれたような喜び
- 霧の晴れるような喜びに溶ける
- 酔うような喜びにうたれる
- 馴れた飼い犬のような喜び方
- 稲妻のような歓喜の光が顔をかすりすぎる
- 狂いそうな喜びをもてあます
- 胸が痛くなるほどの怒りを覚える
- 毒蛇のような殺気立った心
- 頭の上からハンマーを打ち下ろすように怒鳴りつける
- 突き刺されるような悲しみ
- 青みだつような悲しみ
- 心が煙たくむせるような悲しみ
- 底の抜けたような哀しみ
- 石のように重たい寂しさ
- 太い血管を引き抜かれたような頼りなさ
- 心に帯をゆるめるような安らかさを覚える
- 気分が井戸水のように落ち着く
- 泥から足を抜き上げたような気軽な心持ちになる
- ぎょっとして心臓に氷水を注ぎ込まれたように思う
- 耳のそばで大砲を撃たれたように驚く
- 脳みそに手術を受けたように驚く
- 氷のような熱情の霧が浮く
- 悲しい花びらのような愛情
- 蝶のように楽しげに飛び回る愛
- 穴の中に入っているようで気が落ち着かない
- 波に吠える犬のようにやきもきする
- 着物の上から肌を引っ掻くようなもどかしさ
- 沖の遠鳴りのようなうら悲しいなつかしさ
- 熱鉄を呑まされたような焦燥と嫉妬