F&Aレポート

F&Aレポート 2015年9月10日号     Presented by Aquarius Intelligence Institute Inc.

ことばの進化か退化か?「大丈夫です!」「、、、らへん」

 ことばは不思議なもので、はじめは抵抗があることばでも、何度も聞いているうちに違和感を覚えなくなってしまうのです。本来の意味とは違って使われていることば(たとえば、「やばい」など)や、省略したことば(「○○っすか?」や「あざーっす」)などは、果たして、ことばの進化なのでしょうか、退化なのでしょうか…?

 たとえば、よく耳にする「大丈夫」ということばについて、こんなことがありました。

 先日、洋服を買いに行き試着したところで、店員さんに「どうですか?(似合っていますか)」と、聞いたら「はい、大丈夫です。ふつうにいいですね」と、笑顔で言いました。

 「???『大丈夫』って、悪くはないけど良くもないってこと?」「『普通にいい』っていいの?悪いの?」と、怪訝に思い、洋服は買わずそっとお店を出ました。

 「大丈夫」ということばは、最近用途が広がっているようです。OKという意味の「大丈夫」。元気ですという意味の「大丈夫」に加えて、断るときの「大丈夫」もあります。 「もっと食べますか?」→「いえ、大丈夫です」
「今度飲みに行こうか?」→「いえ、大丈夫です」(いずれも、「No」の意味です)

 そのほか、「らへん」ということばを聞いたことがありますか? 「『真ん中らへん』にある」「『最初らへん』に書いてある」など。これらは、「そのあたり」「その近辺」「その近く」という意味のようで、「真ん中のあたり(その近辺)にある」「最初のあたり(その近く)に書いてある」という意味なのだそうです。「そこらへんにある」「あのへんに行く」という時の「らへん」です。

 これらのことば、貴方は「大丈夫」ですか?