F&Aレポート

F&Aレポート 2015年4月10日号     Presented by Aquarius Intelligence Institute Inc.

人としての礼儀 by 清少納言@枕草子

 平安時代中期に書かれた日本初の随筆「枕草子」には、清少納言が中宮定子(ていし)に仕えた7年間に経験したことや感じ取ったことが綴られています。今でいえばエッセイになるわけですが、ここには、人としてのマナー、男のマナー、女のマナーなども書かれています。1000年以上も前の文学でありながら、その鋭い観察眼は今の時代でも通用する真意を得ています。ご紹介してみましょう。

★ マナーに欠ける人
「人の家を訪ねて、汚いとばかりに自分の座る場所をパタパタとゴミ払いをする人」
「急用があるのに長話をする人」
「つまらないことを満面に恵美をたたえて、得意げにペラペラしゃべる人」
★ 男としての礼儀に欠ける人
「周りの人に知られたくない逢瀬なのに、大きな音をたてたり、いびきをかいたりしてしまう男」
「逢瀬のあとで、そそくさと慌ただしく女のもとを去る男」
「口説き方も知らない男」
「女に妊娠させて逃げちゃう男」
★ 女として心得違いをしている人
「分不相応な服装をする女」
「確証もないのにつまらぬ焼餅など焼いて、家出して雲隠れする女」
 こんな人達が、清少納言の周囲に実在したのかもしれないと思わせるほど、リアルな描写だと思いませんか?まさに、「歯に衣着せぬ」指摘。クスッと笑いたくなるような批判もありますが、今も昔もデリカシーのない男性はNGのようですね。時代を経ても、人間関係の要諦はほぼ変わらないと言ってよさそうです。


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