F&Aレポート

F&Aレポート 2014年6月20日号     Presented by Aquarius Intelligence Institute Inc.

自分の器を大きくするためのセルフ・カウンセリング 「自己肯定感」を高めて、自信を手に入れる

■ 「自己肯定感」といった言葉を耳にしたことはあると思います。「自己肯定感」とは、自分を肯定する考え方です。この「自己肯定感」は、何かをするときの「自信」にもつながります。自己肯定感が低いと「自信がない」「心の余裕がない」状態になりやすいので、仕事や人間関係にも影響します。
■ ただでさえストレスの多い現代社会の中で、自己肯定感が低いと何かと苦しく感じることが多くなります。自己肯定感を高めるには、自分で自分を認めることが第一歩です。自分を知り、自分のその時々の感情を受け入れ、自分に対して受容・共感をすることです。
■ 今回は、「自己肯定感」を高めるセルフトレーニングをご紹介します。

1.本当の自分=観察者セラピー
 多くの人は、「思いや感情は自分自身である」と思っているかもしれませんが、実は、その「思いや感情は自分自身ではなく、その思いや感情に気づいて“なるほど”と声をかけてあげられる自分が“本当の自分”」なのです。
 観察者としての本当の自分を育てる方法がこの瞑想法です。

  1. 座るか横になるかして、何回か深呼吸してリラックスする
  2. 自分の全体を感じ。自分を青空とイメージする
  3. 脳をよく観察し、ある思いや感情が出てきたら「やあ、こんにちは」と挨拶し、その思いや感情を小さな流れる雲とイメージする
  4. 大きな自分という青空の中を、小さな雲(ある思いや感情)が右から左へ流れて通りすぎていくのを観察する
  5. 雲が通り過ぎて、青空だけが存在する状態を感じて、静けさを味わう
 このように、あらゆる反応を観察し意識している<大きな自分=本当の自分>を青空とイメージし、思いや感情は次々と流れては変化する<小さな自分>=雲としてイメージします。次々と流れては変化する<小さな自分>にこだわってその思いが流れずに固定しまうから苦しくなるのです。流れていく雲として認めてあげると、思いや感情は流れに乗って静かに通りすぎて収まっていきます。

2.地に足をつけるセンタリング法
 センタリングとは、身体の中心を感じることです。この効果は2点あります。一つは身体的効果。中心を意識できることで姿勢がよくなります。姿勢が悪いと気分や思いまでがネガティブになりがちです。そして、重心が垂直に下がるので地に足がついたどっしりとした構えができあがります。
 二つ目は精神的な効果です。身体の姿勢や構えが変わることで気持ちの変化も起こります。姿勢がすくっとまっすぐになり重心が足の裏にいくことで、リラックスしながらもどっしりと落ち着いた気持ちを保てるようになります。
 さらには、自分という中心が抽象的ではなく、身体の意識として感じられるので、主体性や自己コントロール感、自己効力感が養われます。
  1. 背筋を伸ばして立ち、リラックス
  2. 身体をまっすぐにしたまま、できるだけゆっくり前傾する
  3. これ以上傾けられないという位置の手前で数秒保つ
  4. 同じ手順で後傾も行う
  5. 身体の中心感覚を見つける
  6. 中心の感覚を保持したまま、歩いてみる
  7. 中心の感覚を保持したまま常に話をするようにしてみる
 この方法を通して、ストレスに圧倒されそうなときに中心を意識することで、本来の自分を取り戻すことが可能になります。 3.11後の被災者援助の際、この方法を教えることでいつも揺れている感じがするというPTSDの症状にも効果のあった方法です。
 自己肯定感や自己効力感を高める方法は、このほかにも「インナーボディ・セラピー」など数多くあります。自分に合った方法を見つけ、セルフ・カウンセリングをすることは、常に「最高のパフォーマンスを発揮できる自分」でいられる自己管理のひとつです。ストレス社会を生き抜くノウハウの一つとして試してみてはいかがでしょうか。


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