F&Aレポート
日本語力を磨こう「あなたは日本語ペラペラですか」13
1.読めますか?やっかいで、ちょっと面白いあて字
(1)態態でかけたのに留守だった
(2)素見しのつもりが買ってしまった
(3)小忠実にメールを返信する
(4)二進も三進もいかない
(5)只管がんばるしかない
2.古今難読人名 読むだけでなく何をした人?
(1)日本武尊
(2)蘇我蝦夷
(3)在原業平
(4)稗田阿礼
(5)南方熊楠
(6)坂上郎女
3.たとえ話に役立つかも?かつて漢字漢語(漢籍)に通じている人は知識人と呼ばれたらしい…
(1)白波
(2)判官贔屓
(3)解語の花
(4)白川夜舟
(5)独活の大木
編集後記:恥ずかしながら、歌舞伎の「白波五人男」が、なぜ盗賊なのかを改めて理解しました。「梨園」も歌舞伎界のことを言いますが、これももとは[新唐書]による唐の玄宗が芸能に優れ、梨が植えられた庭園で俳優に芸を学ばせたことによる言葉。さらに「桃園の誓い」といえば、三国志の劉備、関羽、張飛の3人が桃園の宴で兄弟の契りを交わした逸話のこと。日本語、中でも漢字はやはり中国の影響を多分に受けた文化なのだと実感します。
(二見書房 読めそうで読めない間違えやすい漢字 参考)
<回答>
1.読めますか?やっかいで、ちょっと面白いあて字
(1)わざわざでかけたのに留守だった
(2)ひやかしのつもりが買ってしまった
(3)こまめにメールを返信する
(4)にっちもさっちもいかない
(5)ひたすらがんばるしかない
2.古今難読人名 読むだけでなく何をした人?
(1)やまとたけるの みこと/大和国家成立時の伝説的英雄。景行天皇の子
(2)そがの えみし/古代の中央豪族。推古天皇以下三代の大臣。馬子の子
(3)ありわらの なりひら/平安初期の歌人。伊勢物語の主人公。美男子で有名
(4)ひえだの あれ/天武天皇の舎人。抜群の記憶力
(5)みなかた くまぐす/民俗学者、博物学者。民俗学、考古学に精通
(6)さかのうえの いらつめ/奈良時代の歌人。家持の伯母
3.たとえ話に役立つかも?かつて漢字漢語(漢籍)に通じている人は知識人と呼ばれたらしい…
(1)白波/しらなみ[後漢書]盗賊、泥棒のこと。後漢末、黄巾の乱の残党が西河の白波谷に拠って盗み、強盗を行った。白波の賊という。のちに盗賊、盗人を白波と呼び、歌舞伎「白波五人男」もこれにならう。
(2)判官贔屓/ほうがんびいき 弱い方に味方したい心情、庶民感覚。判官とは源義経を指す。平家討伐の大功がありながら兄、頼朝によって追放、殺される義経に庶民は同情、のち弱い者に対して贔屓した。
(3)解語の花/かいごのはな 「解語」言葉を理解する花、つまり美人の称。唐の玄宗が蓮の花の美しさを賞賛し、しかしここにはそれよりも美しい解語の花があると楊貴妃を指したという。
(4)白川夜舟/しらかわよぶね [毛吹草]居眠り。京を見たふりをした男が、白川あたりはと聞かれて「夜舟で眠っていたのでわからなかった」と答えた。白川は川でなく東山の歓楽街。うそがばれた。
(5)独活の大木/うどのたいぼく 独活は2mにもなるが茎が弱く役に立たないこと。図体ばかり大きくてどうしようもないたとえ。独活の大木柱にならず。もっともである。食用としての独活は美味であるが。